こんにちは!兼八作業です。

12月11日、FMとよはしで放送されているラジオ番組
「サステナブルを楽しもう」 に、兼八産業株式会社 代表取締役の原がゲスト出演しました!

番組では、「誰一人取り残さない社会をどうつくるか」をテーマに、
SDGsやサステナブルなビジネスについて、日々の仕事や経営の視点からお話ししています。

今回の放送では、

  • 兼八産業がどのような事業を行っている会社なのか

  • 他社とは少し違う商品開発やメンテナンスへのこだわり

  • 社員一人ひとりが活躍できる職場づくりへの考え方

  • サステナブルビジネス認証に挑戦した背景と想い

など、原自身の言葉で率直に語らせていただきました。

ラジオでのトーク内容をまとめたものを 掲載いたします!
ぜひ最後までご覧ください☺️

*****

【サステナブルを楽しもう】兼八産業 原社長に聞く!持続可能なビジネスと社員の幸せ

毎月第2週目にお届けしている「サステナブルを楽しもう」のコーナー。持続可能な開発目標SDGsについて、「誰一人残さない世の中をどうしたら作れるのか」といったテーマで、日々の生活を楽しむためのヒントを探しています。

インタビュアー(R): 原さん、お忙しい中ありがとうございます。兼八産業さんには、以前このコーナーの前身にもご出演いただいていますが、今回は会社として2回目のご出演です。改めまして、兼八産業さんがどのような会社なのかご紹介いただけますでしょうか。

原社長(原): よろしくお願いします。兼八産業という名前からは想像しにくいかと思いますが、私たちは主に飲食店さん、病院、学校給食などの料理を作る場所の厨房キッチンを作るお仕事をさせていただいております。豊橋を中心に、愛知、岐阜、三重、静岡のエリアで業務用厨房の建設や維持管理を行っています。

それと、もう一つ、メーカーとして自社の商品も作っています。少し変わったものですが、干し芋を作る乾燥機、りんごや柿の皮むき機など、ほとんど誰も作っていないような機械を製造しており、こちらは日本全国、一部海外のお客様にもご利用いただいています。

R: 干し芋乾燥機は豊橋でも需要がありそうですね。特に着眼点が非常に面白いと感じますが、原さんのアイデアだったのでしょうか。

原: 商品開発のきっかけは不思議なもので、誰かに「作ってください」と言われたり、「これがあるならこっちもできるのでは」といった流れで、大きな経営決断はあまりしていません。元々は干し柿の乾燥機だったものが、お客様から「柿ができるなら芋もできるでしょ」と言われ、「分かりました、やってみます」といった具合です。生きるのに必死で、言われたら何でも作るという感じでやってきた結果だと思っています。

R: 現在、厨房機器事業と自社商品事業の比重はどれくらいですか?

原: 昔は厨房機器が圧倒的に多かったのですが、今は仕入れの厨房機器が6、自社商品が4ぐらいの割合で、バランスが取れてきました。

R: 目の付け所が他社とは違うのが大きな強みだと思いますが、その強みは厨房機器の仕事にも生きていますか?

原: はい、そこはこだわっています。私たちの強みは、具体的に言うとメンテナンスです。機械は残念ながらよく壊れますので、壊れた時の対応力を前面に出しています。私が入社した頃は営業マンが多かったのですが、今はメンテナンスのメンバーの方が多い会社に変わりました。現場で手を使って直す仕事は、どんな時代でもなくならないと考えています。

R: 社長ご自身は、「存在感は薄い方がいい」とおっしゃっていましたね。

原: はい。私が全てを采配していたら、私の能力だけで会社の器が決まってしまうので、私よりも優秀な人を連れてきて働いてもらうのが私の仕事だと思っています。

R: そうした考えが、サステナブルビジネス認証の取得にも繋がったのですね。おめでとうございます!兼八産業さんは東三河で1番、愛知県で2番目にブロンズ認証を取得されました。認証取得のきっかけは何だったのでしょうか。

原: ありがとうございます。正直なきっかけは、取引先からCO2排出量の調査を受けるようになり、中小企業でもちゃんとやるべきだと感じたことです。その時にこの認証制度を新聞で見て、チャレンジしてみようとエントリーしました。

当初は環境系のことがメインだと思っていましたが、実際は社員の人権に関する項目や、働く人が働きやすい環境についても多く問われました。この認証のために、まだ整備が完了していなかった社内の人権関係の制度改革を進めました。

R: SDGsの目的は「誰一人取り残さない社会を作る」ことにありますから、社員一人ひとりが働きやすい職場環境はサステナブルビジネスに直結しますね。

原: まさにその通りです。人材が不足している中で、社員が定着してくれないと商売はうまくいきません。綺麗事ではなく、会社が長く持続していくために絶対必要なことだと考え、取り組んでいます。

R: 兼八産業さんが評価された具体的なポイントとして、**「年齢に関わらず生と活躍できる職場作り」「社員の『もっとこうしたい』を形にする仕組み」「会社が費用を全額負担する学びの機会」「事業を通じた地域社会への貢献」**が挙げられていますね。

原: ありがとうございます。そこを目指してやっています。部署の移動なども、大企業のように人事で決定するのではなく、「こういうことにチャレンジしてみたらどう?」と提案するなど、社員の意向を尊重しています。

R: 以前は「オラオラ社長だった」とのことですが、社員の声を聞ける体制に変わったきっかけは何だったのでしょうか。

原: 10年15年前に比べれば、聞くようになったと思います。昔は経営計画の発表会で、私が独演会のように喋りまくっていましたが、今では私が10分ぐらいしか時間をもらえないポジションです。各部門長が実現したいこと、やりたいことを事業計画に立ててやるというスタイルになりました。私自身がトップセールスマンや創業者ではないので、私よりもみんなでやった方が絶対いいだろうという思いがあります。うまくいかない経験から、今のスタイルになってきました。

R: お客様も多様な考え方を持っていますから、社内で多様な思考を排除してしまうと商売も立ち行かなくなりますね。

原: はい。特に女性の活躍はまだまだ弱いと思っていますが、これは会社がこれからも生き続けるためにも絶対必要です。人口の半分の女性が、会社の意思決定に全然参加していないというのは、大きな損失を生んでいるのではないかと危機感を持っています,。

R: 今後の目標についてお聞かせください。

原: 今までは生き残ることに精一杯でしたが、これからは社会に貢献していきたいと思っています。この認証を取得したことで、社会貢献に対する判断基準を得られたと感じています。現状はブロンズ認証ですが、上の認証(シルバーなど)を目指していくことで、社会全体に対する貢献度、影響力を上げていきたいです。今のままでは次の認証は取れないと思うので、まだまだやることはいっぱいです。

R: 最後に、リスナーの皆さんにメッセージをお願いいたします。

原: 私も最初はSDGsなどを「綺麗事」だと思っていましたが、深く取り組んでいくことによって、サステナブルなビジネスと、私たちの幸福や繁栄が同じ線上にあることを体感できました。ぜひ皆さんもこの考え方を持って取り組んでいただければ、社会全体が良くなるのではないかと思っています。

R: 原社長、貴重なお話をありがとうございました!

原: ありがとうございました。

 

*****

兼八産業が大切にしている 「事業の持続性」と「働く人の幸せ」
決して特別なことではなく、日々の選択や積み重ねの中にあるものだと改めて感じました。

SDGsやサステナブルという言葉は、少し難しく感じられるかもしれません。
しかし、社員一人ひとりの声に耳を傾け、地域や社会と誠実に向き合うことが、
結果として会社の未来を支える力になると思います。

兼八産業はこれからも、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念を胸に、
事業を通じて地域社会に貢献し、持続可能な会社づくりに取り組んでまいります。

今後の兼八産業の取り組みにも、ぜひご注目ください!